前回の冒頭のメッセージをもう一度、ふり返ります。
-----------------------------
高校生の皆さんには自分はどうなったら「幸せ」かをていねいに考えてほしいと思います。
あなたにとっての「幸せ」は何かということを時々、自問自答して下さい。
-----------------------------
具体的な大学合格の方法論に全然入らないまま、話が続いていますが、社会に出た時の自分について考えなければ、後で後悔したり、進むべき道が間違っていたということになりかねないので、遠回りしているように思うかもしれませんが、実は大切な部分をずっとまわっていると思って下さい。
さて、「幸せ」についてです。どういう状態が「幸せ」なのかは、人によって違うと思いますが、少なくとも毎日が楽しくなければいけません。すると何をしている時が「幸せ」なのかということを考えようとする人が出てきますが、これは間違いです。
楽しいかどうかというのは、今何をしているかとか、今何に取り組んでいるかではとらえてはいけません。今をあなたはどうとらえるかです。同じことを笑顔で取り組んでいる人もいますし、同じことを笑顔をまったくみせずにつらそうにしている人もいます。
ここで覚えて欲しい考え方、物事のとらえ方があります。
人は何でも楽しむと決めているから楽しめるのです。
こういう姿勢の人に私は何人にも出会ってきました。
若かりし頃は、こういう人に出会うととっても楽天的な人だなぁと思ったり、こんな大変で嫌なことを楽しそうにできるなんて、ちょっと変わっているなというのが正直な私のとらえ方でした。
ある時、気がついたのは「楽しむことができるのはとてつもなく大事な能力」だということです。そのうち、何でも楽しむ能力を持った人がいるということにも気づきました。そういう人に話を伺ってみると、子供の頃は根暗だったり、いつも自己嫌悪におちいっていたりということが結構あるのだということもわかりました。
つまり、皆、ある時から訓練によって、ものの見方を変えることによって楽しむ能力を身につけてきたということがわかりました。
少し違う見方をすると「楽しい」というのと、楽をしているのは違います。
ゲームにのめり込んで、毎日、何時間もすることが「楽しい」ということでもありません。
楽をしたり、ゲームなどの娯楽に逃避するのは「楽しい」とは違います。
受験勉強も同じです。楽に得点力を勝ち取る方法は邪道です。毎日、少し自分の能力よりもちょっと上の挑戦をしているからこそ伸びていきます。楽というより、効率的な正しいやり方はありますので、これは追究すべきですが、受験勉強はちょっとずつ困難を伴っていなければ伸びません。
「幸せ」は自分自身のものの見方、とらえ方で幸せだと思えるようになります。
つまり、「楽しむことができるのはとてつもなく大事な能力」であり、この能力開発は一生の財産になります。
これから進路研究、受験勉強、18歳の選択と続いていきますが、その先は自分の決断に責任を持ち、どんな環境でも前のめりに楽しむという能力があるかないかで未来は変わります。
現在、大学受験は総合的選抜の入学者が増加傾向にあります。一方で、共通テスト、個別試験での入試もあります。教室では両方を目指すことを奨励して進めていきます。実は総合的選抜には楽しむ能力がとても必要になります。
指定校推薦はたまたま自分の第一志望と合致する大学学部がある場合は選択してもよいですが、楽そうだから、早めに進学先を決めたいから、たまたま必要な内申も取れているしという理由であれば、指定校推薦は目指すべきではありません。まず明確な目標、夢があって、その上で指定校推薦が合致している場合のみが選んでもよいと言えます。
ここから先は一旦、受験対策と受験勉強の視点で毎回、記していきますが、12月18日に今年2回目の進路セミナーを実施することにしましたので、その準備がありますので、それが終わるまではここでの情報公開は小休止にします。
なお、前回に引き続き、中3の最後まで教室に在籍していて、教室を卒業していった高1、高2生にも案内を発送しますので、ぜひ参加してください。
では、しばし小休止期間に入ります。
再開時はステップ3から話を進めます。総合的選抜と一般選抜も大事なテーマにして進めていきます。