ステップ1では、大学卒業後の自分を考えます。
あなたは25歳の時にどんな仕事をしているでしよう。
四年制大学を卒業した場合、社会人になって3年目に何をしているかを自由に思い浮かべてください。わくわくするような姿が思い浮かべられたらよいのですが、何もイメージできない場合は、まず、大雑把に職業を3つに分類して考えてみましょう。
1 資格が必要な専門的な職業
2 理系の経験が必要な職業
3 企業や官庁の総合職
それぞれ見ていきます。
1 資格が必要な専門的な職業
医療系や教員養成系をまず思い浮かべるのではないでしょうか。
医療系は、医師、看護師、理学療養士、薬剤師、各種カウンセラーなどですね。
教員養成系は先生を目指します。
この他に、建築家、法曹系(裁判官、検察官、弁護士など)などもあります。
こういった分野を目指す場合、大学は国家試験合格を目指すための専門養成機関の位置づけになります。医師や看護師、薬剤師などは入学するということは、職業は固定され、一直線に進むことになります。途中で後戻りはできないと思って下さい。
これらは目標がはっきりしているので、大学の教育の特色を重視して大学選びをすることになります。
法学部は司法試験を目指さない人も大勢いますので、こういう場合は3つの分類の中の3番目に相当することになります。
2 理系の経験が必要な職業
技術分野の専門的な仕事に就くことを目指します。
仕事の環境は就職先によってまったく異なりますが、研究や商品開発の仕事を目指すということです。
ただし、注意してほしいのは、企業側は理系の専門知識や技能、理系独特の課題解決力を求めていたりするので、大学で学んだ専門分野をそのまま使って仕事をするということにはならないことのほうが多いです。まったく専門分野以外の研究開発を求められることも非常に多くなります。理系としての学んだ専門技術ではなく、独特のセンスを求め、企業の中で担当する分野は違うということのほうが多いのです。理系の専門性以上に主体性、コミュニケーション力、課題解決力、協調性などが必要です。
3 企業や官庁の総合職
企業によっては総合職と一般職という枠組みもあります。総合職をサポートするのが一般職という形が多いですが、全て総合職というケースが増えているように思います。
どの業務に配置されるかわかりませんというのが大前提です。就職ではなく、就社という見方が正しいと言えます。
企業の大事な戦力となることが真っ先に求められています。
もう一度3つを並べてみます。
1 資格が必要な専門的な職業
2 理系の経験が必要な職業
3 企業や官庁の総合職
25歳の時に、この3つのうちの将来を考えた場合、どこに自分はいるのかを考えてみて下さい。25歳の自分の姿、仕事がはっきりしないまま大学に入ることはさけてほしいと思っています。大学に入る前に結論を出していないと、もう一度、就活の時に悩み、その結果、何も決心できないまま、行き当たりばったりで未来を決めるということになりかねませせん。とことん悩み、考え、未来を描いてください。
なお、起業家、アーティストなど個人の特殊能力を鍛えて、自分の職業、道を獲得する道は除外していますが、3つの道でなくともまったく問題ありませんが、25歳の姿は描ききってください。
最後に業種について少しふれます。
企業は様々な業種にわかれています。
農林漁業
鉱業、採石業、砂利採取業
建設業
製造業
電気・ガス・熱供給・水道業
情報通信業
運輸業、郵便業
卸売業・小売業
金融業、保険業
不動産業、物品賃貸業
学術研究、専門・技術サービス業
宿泊業、飲食店
生活関連サービス業、娯楽業
教育学習支援業
医療、福祉
その他サービス事業
このほかに特殊なスタートアップ、ベンチャーとでも言うべき企業が多数存在しています。業種を具体的に今、存在している企業から自分の働く姿を描いてみてください。
では、次回に続きます。